私は50代の働くおばちゃんである。
私はオタクであったので、20代から自分でHTMLを駆使してサイトを作っていた。イラストを描いてアップし、自分が好きなコンテンツについての感想を書いて、楽しくやっていたのだけれど、そのうちpixivやTwitterが現れて、管理が容易く、よりたくさんの同志に接することができるため発信はほぼSNSとなり、自分のサイトは、誰も訪れない倉庫となった。
それでも、自分のサイトは20年以上維持し続けた。若い頃に感じていたことや、起こった出来事を記録したものではあったし、イラストは決してうまいものではなかったけれど、その時頑張って作ったもので愛着はあった。
しかし、今年春に、サイトを運営するために借りていたサーバーがサービス終了となった。データを移設して継続するだけの気力がなく、サイトは誰に惜しまれることもなく、ある日全て消えた。
今や私はオタクですらなく、ただひたすら働くばかりのおばちゃんとなった。
私は会社では、きらりと光る何かもなく、ただ便利に使われるだけの一社員にしかなれず、50歳を超えて会社員としてのゴールが見えてきた今、会社へ依存する自分(賃金だけでなく、評価に関しても)でいることに大きな危機感を感じている。
そこで、かつて自分が運営していたサイトのように、自分が考えてきたこと、経験、好きなことなどを書き散らかす場所を復活してみようと考えた。自分の居場所が会社と家だけではいけない、とにかく自分が自分らしく発信できる場所を作ってみよう、と目論んでいるのだ。
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